城山三郎さんの本は読んだことがないのですが本屋に平積みされてあったのでつい購入した一冊。
城山さんと奥さんとの馴れ初め、そこから亡くなられるまでの話。その後、城山さんが亡くなる前の話をお子様が書いてらっしゃいます。
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感情移入しちゃいました。
人の一生を一冊の本に収縮させたような感じ。
愛する伴侶との生活。
いやもう惚気といえば惚気なんですが、それだけに奥様が亡くなられる時の感じは非常に寂しく、悲しいです。
人間、誰でも死ぬのは当たり前なのでこういうシーンも一生になんどかあるのかも知れませんが、それを仕方ないとか簡単に割り切れるものではないといいますか…
年齢を重ねるといろんなことを考えるようになったせいかな(まだ若造ではあるのですが)、本当に切なくなりました。
作られたその辺の話なんかより遥かに感情に訴えるものがある。
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その後、何となく「そうか、もう君はいないのか」で調べたらTBSでドラマ化されてるんですね。
http://www.tbs.co.jp/mou-kimiwa/
なんですかね、読んだあとに田村正和さんと奥様役の富司純子さんの姿の一枚絵を見ているだけでグッと来るものがありますよね。ドラマにするのはどうかと思ったりもするんだけど…
それほど厚い本ではないですが、感情揺さぶる一冊でした。