いい一冊。
「3月のライオン」は将棋という世界の中で各々が技巧を研鑽している部分がいつも印象に残るのですが、今回のもいいですね。
柳原棋匠。
こういう歳のとり方はいいなあと。
身体も昔ほど動かなくなってくるし、若い人間は台頭してくるし、ただ、それでも淡々と前に進んでいく姿。
その描き方が上手く、美しい。
自分を投影してしまうと、仕事の世界で淡々と努力を重ねてこの領域に辿り着けるのかどうかという。
途中で周囲の人も挫折していくかもしれない(自分かもしれないですけども・・・)、どんどん孤立していく中でも取り組み続ける。
この意志の強さと、どこかで折れてしまいそうになる自分。
読んでいると一連の感情みたいなものが溢れてきますね。
短期的な視点で見ると日々色々なことが起こって一喜一憂したりするわけですが、長期的に積み重ねて積み重ねて、こういう領域に入って行きたい。
そんな風に思いました。
ビジネスマンにも元気が出る一冊なのかもしれないw
羽海野チカ先生の描き方が美味いのもあるんだろうけども老年の人の描き方に心打たれますね。
“柳原棋匠の歳の重ね方が美しい「3月のライオン(8)」(羽海野チカ)” への1件のフィードバック