余命が短いと宣告されて、生きていることの素晴らしさを感じる、というのはステレオタイプな気もするのだけれど。
それでもやっぱり自分の日常がどれくらいありがたいものなのか、と感じるべく購入。
よかったです。
目次
さよならさよなら、またあした
そういう関係。
それはとてもむずかしい。
回り道
かわいいひと
いつまでたっても。
サクラミチルチル
緑のころ
サクラチルミチル
くらやみの温度
engage
…また、あした。
感想
「そんなに長く生きられませんよ」と幼い頃から言われ、生き続けていく話。
最近、ある程度歳を取ってきたせいか「いつか死ぬんだろうなー」なんて意識もあるのですがだからと言って明確な日付が決まっているわけでもなく、なんとなくまだ生きていくような感覚を持ってぼやっとしている。
その日付がもしかしたら宣告された人と自分とで変わらないかもしれないのに、「生き方」という面では明確な違いが出てくる。
だからと言ってそっちの方が輝いている、なんていう積もりも毛頭ないのだけれど。
ただ、読んでみて、いろんなことを考えて行かないかんのかなと。
自分の命が無限なわけでもなし、有限だということを意識して毎日のことを考えたい。
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作品展開ですが時系列の枠組みの作り方が面白いのと、ラストシーンの育の表情はすごいです。ゾワッとした。